7.5/10 103h
※ネタバレと独断と偏見を含みます。
ゲームシステムで良かった所
僕はFFTやFEといったSRPGをやってきているが、
ジャンルとしてはまた別物だと思う。
戦闘はオートなので、その前のユニット編成が全てだ。
どちらかというとデッキビルド系という方が正しい気がする。
色々なキャラクターが覚えるスキルを組み合わせて、
「コンボ」で気持ちよさを作っていく。
スキルの発動条件をある程度細かく決めれるので、
プログラミングにも少し近いかもしれない。
自分の作ったユニットが思うように機能すると、
「おれつえー」を味わえて楽しかった。
ゲームシステムで気になった所
一方で、1回でも機能してしまえばあとは同じことの繰り返しである。
皆もやっているが、
「ファストムーブ」→「トリニティレイン」→
「クイックアクト」→「ソーサリーコネクト」→「リスペル」
のコンボは強力だが、一回見たあとはすべて同じだ。
編成が決まってしまえば、崩す意味もあまりなく眺めているだけになり、
最後の方はそれなりに単調だった。
クリア後要素もやりたいとはあまり思えなかった。
ストーリーで良かった所
ストーリーとしては複雑なものはなく、王道なものだった。
僕はとっつきやすく、分かりやすい王道が好きなので、結構好きだった。
ちなみに乙女の指輪はスカーレットに渡すつもりだったが、
話を進めていくにつれて、なんかロザリンデの方が好きになってしまった。
普段は気丈だけど、主人公だけに弱さを見せるギャップがいいよね。
かわいい。
ただアレインが死んだらどうするんだろうって、心配になってしまった。
アレインとしては良いが、ロザリンデにとっては残酷な選択肢を選んでしまった。
ストーリーで気になった所
後半のストーリー、
つまりドラケンガルドやエルヘイムの後のストーリーが少し薄く感じてしまった。
最近のゲームにありがちな気もする。
バストリアスやアルビオンで起こるサブストーリーは、あまりメインと関係なく、
「よくわかんないけど、困ってそうだしとりあえず解放しとくか！」が全てだった。
またエンディングに向けた盛り上がりにも欠ける印象だった。
「一角獣の覇王」のクエストが始まってから
「あ、これもう最後なんだ」と気づいた。
もう少し「最終決戦だ！」と思わせるストーリーがあっても良かったな。
その他
キャラが豊富でアニメーションも素晴らしい
僕は十三騎兵防衛圏はやったことはないのだが、
キャラのアニメーションがとても素晴らしいクオリティだと思った。
ララノアとかヤーナとか凄いよ。色々と。
BGMも良かった
やっぱり王道RPGの最終決戦のBGMはいいね。
スタミナ
スタミナが切れると、
「動けなくなるが戦闘はできる」というのが少し不思議な仕様だなと思った。
今がスタミナ1か確認しておかないと、
0になった時点でどうにかこうにか回復する以外なくなる。
動けさえすれば拠点に戻して回復、という手段が取れるのだが…。
単騎でのクリアを抑制する目的なら、動けるけど戦闘ができなくなる、のほうが良かったのでは？
クラスの強弱がすごい
色々言われているソードマスターはローグに役割を持てるのでまだ良い。
それよりもひどいのはヴァンガードだ。
カタクラフトより脆く、火力もそこまでない。
アトラクトは普通に回復されるし、範囲攻撃もない。
レックス君は相棒っぽいのに、中盤以降ユニット編成に入ることはなかった…。
あとワーライオン。
なんで固有クラスなのに、バーサーカーと一緒なんだ。
そもそも、そのバーサーカーが別に強くないし、
モラードが可哀想だよ。
一方でロザリンデやユニフィなどの強力無比なキャラクターもいる。
「精霊の怒り」は気絶付きの先制列攻撃、しかも破格の1PP。
そこからのエレメンタルロアーで全体攻撃。
ユニフィは付いてるスキルが全部強い。
というか気絶と氷結が強すぎる気がするこのゲーム。
アレインは主人公なので強くて当たり前です。ごめんねレックス君。
UI/UX
分かりやすい。
情報量の多いゲームは、難しくなりがちだが、操作に困ることはなかったし、
目当ての情報がどこにあるか分からなくなることはなかった。
ただ、1つ分かったことはダイアログなどの選択肢は、
何かしらが選択されていたほうが良いかもしれない。
セーブする場合もキー入力が2回あるのはなんか面倒だ。
あと強いて言えばキャラクター一覧がワンボタンで開けたら良かったな。
総評
王道RPGとしてはとても面白いが、わずかながらに竜頭蛇尾。
戦闘が始まるまでの編成はとても面白いが、いざ始まってしまえば少し単調。
グラフィックは美しく、BGMも良い。
JRPGやSRPGが好き、かつSlay the Spireなどのデッキ構築系が好きな人には勧められるかな。
